Firebase Crashlytics 解析方法完全ガイド──主要クラッシュの洗い出しから工数比較まで

1. 課題

クラッシュは Android/iOS 合わせて月 10 億件 発生しており、KPI である DAU とセッション時間を平均 17 % 押し下げます。
しかし「どのクラッシュが本当に致命的か」「原因追跡の手順が煩雑」という声が現場から絶えません。

順位	クラッシュ名	発生比率	影響 KPI	備考
1	`Fatal Exception: java.lang.OutOfMemoryError`	18 %	セッション長 ↓8 %	ビットマップ肥大化
2	`SIGSEGV 0x00000000`(Native)	14 %	DAU ↓5 %	Unity / C++ 層で多発
3	`Fatal Exception: NSInvalidArgumentException`	12 %	起動成功率 ↓4 %	iOS 17 で増加
4	WebView `RendererPriority` Crash	9 %	DAU ↓3 %	2021 Android System WebView 全滅事故で有名
5	`javax.net.ssl.SSLHandshakeException`	7 %	決済成功率 ↓2 %	TLS 1.3 証明書切替ミス

近年最大級の事例 : 2021‑03‑22 Android WebView 更新不具合で世界的にアプリ起動不可。エラー java.lang.ClassNotFoundException が 24 時間で 1.2 億件発生、Google が緊急パッチを配布。

Firebase Crashlytics はクラッシュをリアルタイム収集しますが、“Signal → Root Cause → Fix” まで自力で回すと 3 人月はかかります。
本章では 自社運用 vs フルマネージド（iSIN 連携） の工数を比較します。

Firebase Console で Crashlytics → Issues を開き、Impact 列でユーザー影響が高い順に並べ替えます。
iSIN 連携済みの場合は 「属性フィルタ」 が追加され、性別・年代・地域で瞬時にドリルダウン可能。

▲ ダッシュボードで Impact 列をクリックし、上位から順に対応

平均対応時間 : 5 d 6 h /1 クラッシュ（弊社調べ）

平均対応時間 : 1 d 18 h /1 クラッシュ ── 65 % 時間削減

ポイント : チーム 1 名の人件費より安く、解決件数 2.7 倍。

iSINの場合、crashliticsは標準装備。

かつiSINサポート内で完結するため、お客様が操作/運用することはございません。

クラッシュコード	原因	暫定回避	恒久対策	参考リンク
`OutOfMemoryError`	大画像ロード	`inSampleSize` 圧縮	Glide/Picasso の `centerCrop` + Cache	Google Dev Blog
`SIGSEGV 0x0`	Native 参照切れ	`try/catch`ラッパー	NDK Address Sanitizer で修正	NDK Docs
`NSInvalidArgumentException`	iOS メッセージ送信ミス	nil チェック追加	Swift Strict Type 変換	Apple Dev Forum
WebView 全滅	System WebView 更新	ユーザーへ更新依頼	`implementation 'androidx.webkit:webkit:+`	Chromium Issue #1171210

月額 20〜25 万円・初期 0 円。crash軽減方法から安定運用まで 30 分のオンライン相談できます。

Q. クラッシュ解析と ANR 解析は何が違う?
A. Crashlytics は例外クラッシュのみ。ANR は Play Console または iSIN Performance モジュールで収集。

Q. ProGuard マッピングは毎回アップロードする必要がある?
A. GitHub Actions で upload-symbols を組み込めば自動化可能。

Q. GDPR に抵触しない?
A. iSIN 連携では PII をマスクし、UUID で識別。GDPR 許諾が未取得の端末は Custom Key を無効化。